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インサイト
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2025年4月

「今」を象徴するZ世代 - ソーシャルメディア動向調査

Z世代に関するインサイト

投稿者: グローバルオーディエンスマーケティング、Gareth Price


マーケティングの世界はどこもかしこもZ世代の話題で聞き飽きたかもしれませんが、これは現実を反映したことなのです。

国連のデータによれば、Z世代は世界人口の約3分の1を占めています。米国の平均的な25歳は、ベビーブーム世代が同じ年齢だったころと比べて、世帯年収が50%以上も増えています1。

Z世代は次の世代の消費者どころか、現時点でもう購買力を持っている人が多いのです。

この世代はユーザーが作成したウェブで育った初めての世代なので、家族や友達とつながりたいとき、自然とソーシャルメディアプラットフォームやメッセージアプリに向かいます。ソーシャルメディアはZ世代の文化的な経験を形作るものでもあり、ショッピングの場所になることも多くなっています。

短尺動画の消費へと移行する大きな流れに見られるように、Z世代が先陣を切り、上の世代もそれに続くということがあります。

マーケターの皆さんがこの重要な世代とつながり、その文化を生かし、販売を促進できるよう、MetaはBAMM Globalの協力を得て、Z世代のソーシャルメディア習慣と動機を調べる定性・定量調査を、ブラジル、ドイツ、日本、英国、米国の18~24歳を対象に実施しました。

その結果をご報告します。

1.新しいつながりの形 - Z世代はコンテンツで会話する

「リールをスクロールして友達に送り、それについてあれこれ話し合っています」- Luccaさん(米国)

Metaで見つけた動画コンテンツを友達や家族にシェアしたことがある人は67%

動物の世界では、小さな贈り物や意味のある仕草が社会的な絆を作る行動になっています。Z世代では、コンテンツがまさしくそれに相当します。

動画やミームをシェアする行為は、もはや親愛を表す言葉の一種になっています。Z世代は事あるごとに親しい人に心を込めた「贈り物」をして、相手を思う気持ちを伝えているのです。InstagramやFacebookの動画コンテンツを家族や友達にシェアしたことがある人は67%に達しています2。

会話を始めるとき、Z世代はまず自分の気持ちを表すコンテンツを送ります。そうすることで、直接的で明確な表現を避け、リスクがないかたちで曖昧に会話を始められるというわけです。

その時その時で自分の気持ちを表すのに使える動画やミームを常に探すようになったことで、コンテンツとの関わり方が確実に変化しました。その結果、Z世代はソーシャルメディアコンテンツをもっと近くに感じるようになっています。

Z世代はまた、気分やそのときの状況、目的に応じてアプリを切り替え、プラットフォーム間やフォーマット間を器用に行き来します。同じ相手でさえ、プラットフォームが変わればそれに応じて「話し方」を変えることもあります。

Laurelさんの話を聞いてみましょう。「同じ友達を相手に3つのアプリを使い、まったく違う会話を同時並行、なんてこともあります。Instagramでは親友が送ってくれたポスト・マローンの話をして、iMessageでは『もっと良い人生を送らなくちゃ』と語り合い、WhatsAppでは親友の元恋人の行動をおしゃべりする、みたいな」。

マーケティングに生かすには

ブランドとしては以上を踏まえて、コンテンツ制作のアプローチを場面に合わせて変える必要があります。企業と消費者という垣根を越えて1対1でつながり、消費者の側を主役にするための方法を模索しましょう。

人間的なつながりを優先することは、ブランドにとっても有益です。CreativeXとKantarのデータによると、人が1人登場するか視聴者とのアイコンタクトがあるMeta広告の場合、KantarのLIFT ROIモデリングでの有効性が81%向上することが明らかになっています3。

Z世代はプラットフォームやコミュニケーション方法だけでなく、自らの個性でさえも器用に切り替えるので、さまざまなプラットフォームのさまざまなフォーマットでリーチすることの重要性も高まっています。

InstagramとFacebookの併用は、BAMMが調査したすべての市場でZ世代へのインクリメンタルリーチにつながっています。また、MetaがNielsenに委託したカスタムMMMメタ分析では、配置の最適化によって有効性が平均20%向上することが分かっています4。

そのため、プラットフォームと広告フォーマット(6つ以上の配置)の両方で自動化を取り入れてインパクトを最大化することが肝要です。

2.文化の細分化 - 短い尺の(ニッチな)動画を好む傾向

「好んで見るのは、エクササイズの動画やセルフケアの動画、人として成長したいと思わせてくれる動画、暗い面ではなく明るい面にスポットを当てた動画、モチベーションについての動画、自分を律することについての動画、自分の人生をもっとよくすることについての動画です。ベストな自分になることについての動画や、セルフケアの動画、自己啓発の動画、前向きな意欲が湧いてくる動画、あとはいろいろな笑える動画ですね」- Laurelさん(米国)

11.6 average no. of SFV benefits on Meta's platforms

Z世代の文化は、一人ひとりの「好き」で作られています。マスのトレンドや不特定多数に向けられたメインストリームのコンテンツからは離れ、もっとニッチで、個人に関係した、興味・関心に基づく関わりに向かっています。

Z世代のそれぞれが意識的に選別して作ったフィードには、こうした文化の細分化と多様化が表れています。自分に表示されるものは、自分自身や自分の具体的なニーズとの関連が強いものであってほしいと考えているのです。Z世代の63%は、自分にとってのコンテンツの関連性を高め、自分が主導権を握り、目的を持って時間を過ごせるようにするため、InstagramやFacebookのフィードを能動的に組み立てています5。

短尺動画で育ったZ世代は、自分に関連性が高いと思えば、ニッチなコンテンツにも飛びつきます。スポーツの例を見てみましょう。Z世代は、ライブ観戦だけでは満足しません。チームや選手、リーグ、専門家、あるいはほかのファンが発信する、スキマ時間に視聴できるコンテンツを欲しがっています。ほかの利用者による異なる視点からの新鮮味のあるコンテンツが、自分のフィードに絶えず流れてくることを期待しているのです。

短尺動画は、Z世代が何かを決めるときの質的な検索エンジンでもあります。レシピのアイデアから、投資のコツや旅行のヒントまで、ありとあらゆるものが検索されています。Instagramを利用しているZ世代の81%は、新しいスキルの習得から金融や栄養の勉強まで、さまざまな自分磨きのためにInstagramを使用していると回答しています6。

いまZ世代が見ている短尺動画の大半は、ニッチな分野に詳しくそれに特化しているマイクロクリエイターによるものです。Maxさんが示したとおり、Z世代は「自分のプラスになるものを実際に提供してくれるクリエイター」のコンテンツを好むようです。「フォローしている栄養系アカウントの多くは、知らないことや役に立つことを実際に教えてくれます」と言っています。

関連性の高いコンテンツはいずれにせよフィードの中で増えていくため、そうしたクリエイターをわざわざフォローする必要もありません。71%の人が、フォローしていないニッチなコンテンツクリエイターの動画でも拒まないと答えています7。

マーケティングに生かすには

Z世代は、各自の興味・関心やニーズに合ったものが表示されるように「アルゴリズムに学習させて」います。これを受けてブランドコミュニケーションでは、マスに向けて発信するよりも、比較的小さな成果を求める傾向に変わりつつあります。

Z世代は、表示されるコンテンツに対して、より高い関連性を求めるようになっています。そのためブランドは、クリエイティブに多様化を持たせる必要があります。配置(リール、ストーリーズ、フィードなど)やメッセージ(数多くのメリットの訴求、さまざまな利用シーンの訴求)、アセットの見た目(ブランドらしさに一貫性を持たせつつ、ひと目で違いがわかるものにする)に、バラエティーを出すということです。

クリエイティブのコンセプトを1つに狭めてしまうと、他のメディアやメッセージへの展開が難しくなります。そうするよりも、さまざまなスタイルに落とし込めるアイデアの体系を作るようにしましょう。

アイデアを形にする発信者についても、多様化をはかりたいところです。

それを達成してZ世代に響く動画を作るには、スキルの高いクリエイターと協力して、パートナーシップ広告でそのクリエイターのコンテンツを広く宣伝すると効果的です。Z世代の94%は、高度な専門スキルを使うクリエイターを好んでいます8。

スキルの高いクリエイターなら、パックのような平凡なものでも、動きのある映像でZ世代の注意を引き、スクロールの手を止めさせる見せ方ができます。

3.コマースの浸透 - 常に発見モード

「Instagramでいい商品を見つけても、買うかどうかは分からないと思ったら、時間があるときに検討できるようブックマークに保存します。クリスマスや誕生日の時期になり、プレゼントに何をお願いしようかなというときに、保存しておいたものを見直すというわけです」- Finlayさん(英国)

67pc of GenZ want to find out more about a brand...

Z世代のソーシャルメディア消費は今や、ブランドや商品の発見と地続きになっています。スムーズにつながっていて、何の妨げもありません。

AIによるおすすめや短尺動画、クリエイターコンテンツにより、Z世代がブランドを見つけてつながるまでのプロセスは変化してきています。インターネットの利用中にブランドと遭遇することに、抵抗がなくなっているのです。Z世代の73%は、コンテンツを積極的に選別することで広告の関連性が高まると考えています。78%の人は、ソーシャルメディア上のあらゆるフォーマットの中で、新たな商品やブランドを発見する可能性が最も高いのは動画だと回答しています9。

ブランドとの遭遇が歓迎される環境があり、Z世代はソーシャルメディア習慣の中で自然に買い物をしています。ほぼ常に「検討」モードなので、従来のように検討中の層とそうでない層を分ける考えには、もはや意味はありません。

商品がオンラインでシームレスに購入できるブランドでしたら、検討中でない人を検討の段階に引き込める可能性があります。

購入後の対応では、返信のスピードも大切です。モバイル環境は即時性がとても高く、素早い返信が当たり前になっています。Z世代の6割近くは、ビジネスに直接問い合わせて返信が遅いと不安を覚えます。また、AI生成の返信でも問題ないと答えた人は71%に達しています10。

Z世代は、返信の仕方は関係なく、できるだけ早く問題を解決したい気持ちのほうが強いのです。AIアシスタントの性能が高いほうが、それを手っ取り早く達成できる可能性が大きくなるでしょう。

マーケティングに生かすには

おすすめコンテンツを含めて次から次へとスクロールする使い方がされている環境では、繰り返し露出することの重要性がいっそう高くなります。Z世代の67%は、Metaで繰り返し表示されたコンテンツや広告について、ブランドや商品の詳細を確認したり購入したりしたいと回答しています11。

つまり、フリークエンシーの重要度がますます大きくなっているのです。効果の達成するためには、注目の総量に最適化することが欠かせません。ブランドとの接点がいくつもできることで、露出の量によって記憶に刷り込まれ、露出のバリエーションによって購入意向が高まるためです。

Metaの委託で行われたNielsenのカスタムMMMメタ分析によると、フリークエンシーに最適化することで効果が平均15%向上します。おすすめのフリークエンシーは、週1~1.5回以上です12。

最後に、Z世代は宣伝を嫌っておらず、関わり方のルールについては高度な対応を求めています。Z世代の求めに応じて迅速に回答できるよう、AIアシスタントを試すことを始めてみましょう。


Z世代とともに「今」を生き抜く

Z世代のソーシャルメディア動向調査

Z世代との関わりを持つためには、アプローチの仕方を微妙に変え、ソーシャルメディアでの行動や好みの違いを加味する必要があります。

つながり方が変わっている今、Z世代がコンテンツに対して求める親密さを演出するには、アイコンタクトを取り入れたり、人を登場させたりするのが効果的でしょう。また、プラットフォームやフォーマットの間を流れるように行き来するZ世代の行動に合わせて、Metaのアプリや配置の中でも流動性を持たせたほうがよさそうです。

文化に関して、Z世代はもっと具体的に自分の興味・関心を軸にコンテンツを選別しているため、そうした好みの細分化に合わせてクリエイティブを多様化しましょう。スキルの高いクリエイターと組み、今までにない新しい発想でブランドのストーリーを伝えるのもおすすめです。

最後に、販売の促進についての話です。現在はコマースやブランド発見がソーシャルメディア中に広がっているため、例えば商品のリリース時にリールを組み込むなどして、複数のタッチポイントにまたがってアテンションの総量を増やしたいところです。そして、現時点で購入に前向きな人に照準を絞るのではなく、MetaのコンバージョンAPIを実装して、関連性が高そうな人や購入に関心を持つ可能性のあるもっと広いオーディエンスに広告が表示されるようにしましょう。

つまるところ、現代のマーケティングでは、Z世代とつながるチャンスをつかむ必要があります。そのためには、文化の多様さ、豊かさ、複雑さを全面的に取り入れたアイデアを考え、記憶への定着と行動の喚起の両方を目指すのです。その中では、従来の誤った二分法(ブランドの追求かパフォーマンスの追求か、検討中の人かそうでない人か)を打破しましょう。さらに、アイデアを1本に集約して柔軟性を排除するのではなく、メッセージとボイスに多様性を持たせるようにしましょう。

出典

  1. The Economist, Generation Z is unprecedentedly rich, 16 April 2024.
  2. BAMMによる定量調査、2025年第1四半期、グローバル(ブラジル、ドイツ、日本、英国、米国)、n = 1,519。
  3. Kantarが、米国、カナダ、ドイツ、フランス、タイで5件のLIFT ROI調査を実施し、2021~2023年に掲載されたキャンペーンとクリエイティブを分析(クリエイティブ56,984件、キャンペーン1,295件、インプレッション131億件)。導入率は、その特徴が見られたキャンペーンが全体に占める割合。
  4. NielsenがMetaからの委託で行ったカスタムMMMメタ分析。「Global CPG Execution Best Practices To Maximize Meta Performance, Nielsen Metrics That Matter」、CPGブランド119社、2019~2021年。
  5. BAMMによる定量調査、2025年第1四半期、グローバル(ブラジル、ドイツ、日本、英国、米国)、n = 1,519。
  6. BAMMによる定量調査、2025年第1四半期、グローバル(ブラジル、ドイツ、日本、英国、米国)、n = 1,519。
  7. BAMMによる定量調査、2025年第1四半期、グローバル(ブラジル、ドイツ、日本、英国、米国)、n = 1,519。
  8. BAMMによる定量調査、2025年第1四半期、グローバル(ブラジル、ドイツ、日本、英国、米国)、n = 1,519。
  9. BAMMによる定量調査、2025年第1四半期、グローバル(ブラジル、ドイツ、日本、英国、米国)、n = 1,519。
  10. BAMMによる定量調査、2025年第1四半期、グローバル(ブラジル、ドイツ、日本、英国、米国)、n = 1,519。
  11. BAMMによる定量調査、2025年第1四半期、グローバル(ブラジル、ドイツ、日本、英国、米国)、n = 1,519。
  12. NielsenがMetaからの委託で行ったカスタムMMMメタ分析。「Global CPG Execution Best Practices To Maximize Meta Performance, Nielsen Metrics That Matter」、CPGブランド119社、2019~2021年。